そばのランチ一覧

美蕎

鴛鴬 小海老天せいろ 豊島区役所を越えてすぐの通りを右折。目印は鮮やかなエンジののれん。池袋でそばを食べるなら、ココは外せない...手打ちそば「美蕎(びきょう)」である。

 店の看板は、粗挽きせいろとせいろの2種類が楽しめる、数量限定「鴛鴬(えんおう)小海老天せいろ」。まずは、粗挽きせいろと小海老天が供される。この店のそばの特長は、なんといっても「挽きたて」「打ちたて」「ゆでたて」、いわゆる三たての十割そばであること。農家と直接契約し、仕入れた丸抜きを、毎朝店内の石臼で挽き、製粉・製麺。客の注文を受けてからゆで始めるこだわりがうれしい。

「美蕎」のランチメニューから 十割そばというと、歯触りがざらざらしてのど越しもいまひとつといった評価があるが、ここの十割そばは違う。見た目、実にインパクトある粗挽きなのに、つゆを付けてすすると、意外なほどつるつると入っていく。それでいて十割ならではの甘みと香り、強い腰が堪能できる。カラッと揚がった小海老天も合う。

 粗挽きが食べ終わるか終わらないかのころ合いで、せいろが出てくる。のど越しよく、より一層つるつるいける。あっという間だ。そば湯で締めれば、気分さえ軽くなる。ちなみに「京都産 九条ねぎおろしそば」もおすすめ。一度食べると、忘れられなくなるそばである。

DATA

美蕎
東京都豊島区東池袋1-32-5 大熊ビル1F
03-5960-0083

手打ちそば(もり) 新大橋通り沿い。左は築地駅、右は新富町駅。ここ「築地 さらしなの里」は、1899年創業の手打ちそばの老舗だ。まずは、やはり「もり」だろう。この店の「手打ちそば(もり)」はいわゆる二八(そば粉8、小麦粉2)だが、北海道石狩沼田産の真空保存のそば抜き実(丸抜き)を石臼で自家製粉、毎朝挽きたてを手打ちするというから恐れ入る。

 汁も鹿児島枕崎産の鰹の焼節を使って、毎日店で作るという。やや甘めだがマイルドで、主張の強過ぎない汁だから、そばの香りと風味が一層引き立つ。江戸前の細くて足のあるそばを「つるつるっ」と。

 さらにもう一品、「さらしなの里」を代表するメニューが「鴨南ばん」である。埼玉辛手産の合鴨、この肉がなんといっても素晴らしい。ただでさえ鮮度がいいのに、冬場に入ると脂がのって、肉の赤と脂の白がどんどん鮮やかになる。美しいのだ。

鴨南ばん そんな最高の素材だから、あくまでレアで仕上げてそばに載せる。汁も冷たいそば用とは違い、鯖の焼節を使ってよりすっきりと。程よい柔らかさ、かむほどに味が出てくる鴨。脂の甘みとのバランスも絶妙だ。例えるなら、そば屋でフレンチレストランの「鴨のロースト」に出会ったような感覚。これに香り高きそば、上品な汁、ネギが加わる...こんな幸せ、そうはない。

DATA

築地 さらしなの里
東京都中央区築地3-3-9
03-3541-7343

利久庵

納豆そば 東京の人の、そばに対するこだわりは大変なものがあるが、結局のところ、そばの名店の条件とは、うまいことは当然として「気軽に入れて、いつ行ってもいつもと同じ味が楽しめる」ことではないか、と思う。

 そういう店は、どこも店員さんがこざっぱりしていて、だれからも愛される定番メニューを持っているものだ。神田須田町「まつや」の「ごまそば」、人形町「松竹庵」の「たぬきせいろ」、そして今回ご紹介する日本橋室町「利久庵」の「納豆そば」である。

利久定食 「利久庵」のそばは、御前粉と呼ばれるそばの実の真ん中の部分のみを使った更科そば。白みを帯びた細い麺は、のどごしがよくコシもある。この更科そばが納豆とよく合うのだ。昼時ともなると、日本橋界隈の味にうるさい女性客の8割以上が注文するという「納豆そば」は、納豆、生卵、削り節、カイワレ、海苔と更科そば、甘さ控えめで飽きのこないつゆが渾然一体となって絶妙の味わいを醸し出している。

 そば同様、定食にもこだわりが感じられる。店名を冠した「利久定食」は、ぐつぐつと煮えた和牛すき焼きの中に"焼き餅"が入ったボリューム満点の一品。福島産コシヒカリ100%の炊きたてご飯は、お代わりもできてうれしい限り。

DATA

利久庵
東京都中央区日本橋室町1-12-16
03-3241-4006

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