乃木坂駅のB4出入口を出て左へ。外苑東通り手前の細い道を、立体交差している赤坂通りを下に見ながら道なりに進むと、程なく正面にこぢんまりとしたダイニングが現れる。「Ristorante da Nino」だ。
オープンは2006年4月。ドアを入ると、すぐ左に魚のショーケースがあり、シェフ自らがその日の朝、築地で仕入れてきた新鮮な魚貝が並ぶ。壁にはシェフが直接買い付けたシチリアの絵皿が飾られている。20席ほどの小さな空間だが、なんとも気持ちがいい。
楽しく美しく、シンプルなのに奥行きがある...それが「Nino」のシチリア料理だ。一押しの「スペシャルランチ」は、その魅力を存分に伝えている。この日のアンティパストは4品。中でも「ブロッコリーとレーズン入り自家製オムレツ」は、ほんのり優しい甘さがクセになる。おまかせパスタは「揚げナスとシチリア産リコッタサラーサのパスタ」。フレッシュトマトソースとリコッタチーズの相性が実にいい。まろやかで、どこか懐かしい。揚げナスの香ばしさがアクセントになって、これは本気で止まらなくなった。
メインは「カジキマグロと車海老のグリル」。まず香りがいい。カジキの焼き目もたまらない。さらにはドルチェ、毎朝焼き上げる自家製パン、カフェ、その隅々に至るまでシェフの心配りがなされていて、自然と笑みがこぼれてしまった。